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富士山見ながら昼休みに思ったこと

先日、スピードウエイへタイヤテストの為出かけた。メーカーの占有走行の合間には、ナンバー付きスポーツカーの走行会が行われており、休憩がてらヘアピンでしばらく見ていると、草レーススタイルなのか無理な走りをしている様子がちらほら。理由は順位を争っているのかなと...

まー、それにしても面白い(失礼)くらいトッ散らかること!危ないことに黄旗が出ていてもアクセル全開でコーナーに入ってくる、コース上にスピンストップしているクルマにあわや接触しそうになるシーンも...。おまけに、オイルスモークを出しながら走り続けるクルマもあってコースはツルツル、もうハチャメチャ状態。「午後はコースが汚れてテストにならないかな」なんて思っていると、アルファロメオがオイルに足を取られコースアウト、サンドトラップに...亀さんで動けなくなった。「あーぁ、オイル旗も追加で出されているのに、見てないから」すると、続いて旗を無視して全開でコーナーにアプローチするクルマがぁぁぁ、ラインが亀さんと全く同じなのでアレッと思おう間もなく...ツー、ガサガサガガサーーー、ズドン。なんとアルファの横っ腹にポルシェが突き刺さった。ハードクラッシュだ、アルファのハンドルはどっちだろ、挟まれてなければいいのだけれどと心配になった。

ルールを守っていれば、いや理解していれば起こりようのないアクシデントなのだが、スピードウエイで管理をしている人いわく、最近この手のアクシデントが増えていると。もちろんプロレースでもアクシデントはある。だが、ほとんどは勝負を賭けての限界ギリギリの走り、攻防最中でのこと。まずないが、旗を見落としてアクシデントを起こせば、大きなペナルティを受けるし、何よりも他のドライバーを危険な状況へ追い込むこととなるので、選手としてのプライドが許さない。しかも場合によってはライセンスを剥奪されてしまうこともあるので、御免では済まない問題となる。  
 
横っ腹をくの字に曲げられたアルファの傷は深かったが、幸い助手席側だった。でもロールケージがないこともあり、大きく破損。そこにドライバーがいたらと思うとぞっとした。

こんなロールケージがついていれば、百人力だな

サーキットで全開走行は気持ちいいものだ。だが、それはルールが守られてのこと。とくにレースとなれば遵守は必然となる。しかし、残念ながら未公認のレースではそうはいかない。夢中になって走っていると、周りが見えなくなってしまう不慣れなドライバーも多いからこそルール厳守の徹底がとても重要なのだが、運営団体自体が、理解度が低かったり、利益を優先し後回しにするケースあるという。また、重要となるペナルティも曖昧だ。となると、自分の身は自分で守るしかないということになる。

方法は2つ。

1.走行レベルに必要に応じた装備。いや、むしろテクニックが未熟なアマチュアレースの方が、予期せぬ事故に巻き込まれる可能性が大きいだけに、ロールケージのような効果的なディフェンスは、最優先されるべきレーシングアイテムといえる。

2.競技ライセンスを取得し、安全管理のしっかりとした公認レースに出場する。

そんな話をレース関係の知人でアルファオーナーでもある河野さんとファクトリーでしていると、「うちが今年から始めるカローラによるN2レースは、そういう意味では家族持ちのアマドラには最高なんだけどなー」と、ポソリ。

「うちが」とは、TRDのこと。トヨタのモータースポーツ事業の中核となる機関であり、GT選手権を走るレクサスはもちろん、規模は段違いながらウチ(オレカのこと)同様にチューニングパーツの開発、販売も手掛けているのだ。これまでも、トヨタは市販車を改造したワンメイクレースを数多く手掛けてきたが、新たにスタートするレースは、N2仕様によるもの。このカテゴリーは比較的改造範囲が広く、マシンスペックが本格的となるため、走りも面白いはず。といっても、こんな時代だ。高価なマシンでは家族持ちが仕事のかたわらに参加はできない。だが、カローラは中古でベース車両が安価に手に入ることと、レース専用に強化されたTRD製の改造部品もリーズナブルに価格設定されているので、ランニングコストも抑えられているという。興味のある方は以下のアドレスに是非アクセスしてほしい。

http://www.trdparts.jp/complete_axio-n2.html

懐かしいFRP製オーバーフェンダーがいいわ。富士での目標タイムは2分をきるあたりだろうか。アマチュアドライバーが楽しむにはちょっとスリリングでぴったりなスピードだと思う。

それでも、リスクを100%排除はできないもの。サーキットでの事故は、不運といくつかの要因によって引き起こされるものだが、故意による接触を除いては例外なく自己責任となることを忘れないでほしい。何故なら、これが高速走行によるリスクを回避すべく設定されているレーシングルールの根幹となるからだ。

インテリアはシンプルながら、レーシーなメーターが目を引くなあ、エンジンは1.5Lターボ、スリックタイヤ仕様の純レーシングマシン。

TRD工場にて1号車に乗り込む私。富士フレッシュマンレース(現チャンピオンレース)で戦われるそうです。このレース、僕がデビューした登竜門となる歴史あるハコ車レース、まあNHK素人のど自慢大会みたいなもんです。

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